世の中には、転職回数が多くても問題ない業界がいくつかある。医療系資格を持っている人が医療業界内を何度も転職するのは、特に問題視されてはいない。医師であっても病院は頻繁に変更をするものだし、看護師も出産や育児のタイミングで一旦離職し、また数年後に別の病院で働き始めるということは珍しくないのだ。

介護業界も、転職回数についてはあまり気にする必要がない。今までどういった経歴を歩んできたのかは、あまり問われることがないのだ。介護とはまったく関係のない業界で働いていても大丈夫だし、転職を何回繰り返していたとしてもマイナス評価に繋がることは少ない。介護の業界では、過去にどうだったかというよりも今何ができるのかという点が重要視されるからだ。毎日仕事を一生懸命に頑張ってくれる人材であれば、過去は不問とされるので、転職組の受け皿として重宝されているのが介護業界である。どんなに失敗を繰り返しても、最後は介護の世界が受け止めてくれる可能性が高い。確かにまだ給与水準は低いが、それでも生活が成り立たないレベルではない。施設によってはきちんとボーナスまで支給されるので、月収は低くても年収は案外高くなることもあるのだ。

介護業界はやりがいが強く、社会貢献度が高いという意味でも、他業種とは比べものにならないほど恵まれている。入ってみて案外働きやすかったという感想を抱く人も多い業界だ。介護の世界も候補にいれると、安心してリスキーな転職にも臨めるのではないだろうか。